Intelのサーバ向けチップセットC600/C220に搭載されているオンボードsSATA RAID機能のIntel® Virtual RAID on CPU(VROC)が使える。
資料は「Support for Intel® Virtual RAID on CPU (Intel® VROC)」からだいたいたどりつけるが重要なものは下記となる。
インテル® Virtual RAID on CPU・ユーザーガイド
Windows, Linux, ESXiでの利用についてのpdfがある
Linuxの場合、kernelにドライバが組み込まれ、RAID管理はmdadmコマンドを利用して行うようになっている。
RHEL/CentOS 7.3ぐらい以降であれば問題は無い。
当然RHEL/AlmaLinux 9.0でも問題ないのであろうと思ってインストールしてみたところ、再起動/停止(reboot/shutdown)にて問題が発生した。
シャットダウン/再起動実行後、umountの途中で止まる。

上記で少しとまった後、1分ぐらいすると下記の追加出力がある。

そのあと、タイムアウトが終わると下記のdumpを出力して完全に止まる。

RHEL9, AlmaLinux 9, Oracle Linux 9 で試したところ、全て同じエラーで止まっている。
エラーメッセージの中で特徴的な「Unmounting /oldroot timed out」で検索したところ、「Bug 1956133 – System hangs in shutdown stage – mdmon killed by dracut shutdown script」から「Bug 1970610 – On shutdown, “mdadm -vv –wait-clean –scan” hangs, preventing a reboot or poweroff」に到達。
いわく、systemdとmdadmのバグで適切にunmountできないために発生、とのこと。
このBugはFedora 34についてのもので、Fedora 34はRHEL 9.0の元となるバージョンとなる。
RHEL9.0は systemd-250-6、mdadm-4.2-2 で、直っていてもよさそうなんですけど…

出力されているエラーメッセージはxfsに関わるものが多いので、使用するファイルシステムを標準のxfsではなく、ext4に変更すればうまくいくのではないか?と変更してみたところ
ext4でインストールしたRHEL9.0/OracleLinux 9.0は問題無く再起動/停止を行うことができました。
インテルサーバのオンボードRAID(VROC)を使う場合、systemd/mdadmが修正されるまではRHEL9系の導入を見合わせた方がよさそうですね。